京都の歩き方

京都の歩き方

京都を旅する上で知っておくと便利な豆知識を紹介します。

京都の住所

ご存知の通り、京都の街並みは碁盤の目状になっています。
そのため、住所の表し方も独特です。その読み解き方を紹介します。

「三条通から室町通を下ったところだよ。でかい緋鯉の風船が浮かんでて…なんだか金太郎みたいな子が俺を睨んでるんだけど、こいつ、どういうつもりだろう?」
「あ!やっちゃったな!」
乙川が叫んだ。「藤田君、それはたいへんまずい。そこは立ち入り禁止区域なんだよ」

ー「宵山万華鏡」『宵山金魚』p.70

京都では基本道が上下左右に通っているので、
北へ行くことを上る、南は下る、
西は西入る、東へは東入ると言います。

京都では住所を一番近くの交差点を構成する通り2つ、
その交差点を東西南北どちらに進むかを
「上る・下る・西入る・東入る」
で、その町がどのあたりにあるかを表します。
京都は同じ町名が市内や区内にある場合があるので、このように町の大まかな場所を示すと考えられます。

例えば、八兵衛明神の住所は
「中京区新京極四条上る中之町577番地17」
です。
この場合、
「中京区にある新京極通、四条通の交差点を北に進んだところにある中之町、577番地17」
となります。
「中之町」は、京都市内に上京区、中京区、東山区、下京区、伏見区の5区にそれぞれ別の町として存在しており、その複雑さがわかります。

通り名の覚え唄

京都は南北、東西の大きな通りには名前がついています。
その通り名を覚えるための唄を、京都の子供は小学3年の時に習うそうです。
東西の通りを覚える唄「丸竹夷」南北の「寺御幸」を紹介します。

「あねさんろっかくたこにしき、じゃない?」と桃木さんが言った。「姉小路通、三条通、六角通、蛸薬師通、錦小路通。だから、三条通の一本南が六角通。だから……」
桃木さんはナプキンにボールペンで書きながら説明してくれた。

ー「聖なる怠け者の冒険」p.142

丸竹夷 歌詞(東から西へ)

丸(まる)竹(たけ)夷(えびす)
二(に)押(おし)御池(おいけ) 
姉(あね)三(さん)六角(ろっかく)
蛸(たこ)錦(にしき) 
四(し)綾(あや)仏(ぶっ)高(たか)
松(まつ)万(まん)五条(ごじょう) 
雪駄(せきだ)ちゃらちゃら
魚の棚(うおのたな) 
六条(ろくじょう)三哲(さんてつ)とおりすぎ 
七条(しちじょう)こえれば
八(はっ)九条(くじょう) 
十条(じゅうじょう)東寺(とうじ)で
とどめさす

丸太町通り、竹屋町通り、夷川通り
二条通り、押小路通り、御池通り
姉小路通り、三条通り、六角通り
蛸薬師通り、錦小路通り
四条通り、綾小路通り、仏光寺通り、高辻通り
松原通り、万寿寺通り、五条通り
雪駄屋町通り、鍵屋町通り(ちゃらちゃら)
魚の棚通り
六条通り、塩麹通り
七条通り
八条通り、九条通り
十条通、東寺(お寺)

寺御幸 歌詞(北から南へ)

寺(てら)御幸(ごこ)麩屋(ふや)
富(とみ)柳(やなぎ)堺(さかい) 
高(たか)間(あい)東(ひがし)
車屋町(くるまやちょう) 
烏(からす)両替(りょうがえ)
室(むろ)衣(ころも) 
新町(しんまち)釜座(かまんざ)
西(にし)小川(おがわ)
油(あぶら)醒井で(さめないで)
堀川の水(ほりかわのみず)
葭屋(よしや)猪(いの)
黒(くろ)大宮(おおみや)へ
松(まつ)日暮に(ひぐらしに)
智恵光院(ちえこういん)
浄福(じょうふく)千本(せんぼん)
果ては西陣

寺町通り、御幸町通り、麸屋町通り
富小路通り、柳馬場通り、堺町通り
高倉通り、間之町通り、東洞院通り
車屋町通り
烏丸通り、両替町通り
室町通り、衣棚通り
新町通り、釜座通り
西洞院通り、小川通り
油小路通り、醒ヶ井通り
堀川通り
葭屋通り、猪熊通り
黒門通り、大宮通り
松屋町通り、日暮通り
知恵光院通り
浄福寺通り、千本通り
西陣(地域)

参考サイト:京都観光オフィシャルサイト
https://ja.kyoto.travel/glossary/single.php?glossary_id=525