御蔭橋
御蔭橋は高野川にかかる橋で、この高野川と賀茂川が鴨川デルタのところで合わさって、鴨川になります。「四畳半神話大系」で酔っ払った羽貫さんがこの橋の上から高野川へ猫ラーメンを戻し、後を追うように明石さんのモチグマンも消えていきました……。
やがて高野川に差しかかった。御蔭橋はこぢんまりとした丸っこい橋で、そこから東を見ると大文字山がある。盆には大文字山を見る人だかりで御蔭橋は一杯になるという。
ー「四畳半神話体系」p.168
「もしかして羽貫さん、気分が悪いのでは?」
私がおそるおそる訊ねると、彼女はにやりと笑った。
「ばれた?」
そう言ってから、彼女は急に御蔭橋の欄干に取りつくようにした。そうして、信じられないほどさりげない感じで美しくそろりと吐いた。先ほど食べたばかりの猫ラーメンがしめやかに高野川に落ちてゆくのを、彼女は興味津々といった面持ちで見つめていた。
ー「四畳半神話体系」p.168
ぬいぐるみは、欄干から高野川の水面に落ちるまで、可憐にくるくるとまわりながら、持ち前の可愛さを存分に発揮し、最後のひと花を咲かせた。やがて、ぽちゃんと暗い水が跳ねる音がした。
「あああ。落っこちた」
彼女は無念そうに言って、欄干に顎をのせた。
ー「四畳半神話体系」p.169
聖地情報
○住所
〒606-0807
京都府京都市左京区下鴨泉川町53−1御蔭橋
○最寄
叡山電鉄本線「三宅八幡」より徒歩7分
市バス「御蔭橋」よりすぐ



